大学院中退を悩んでいる人のための駄文、雑感

こんにちは。ゆりたそ(Twitter @Yuri_cms)と申すものです。

 

暇なので大学院を中退を検討している人間の為に記事を書いておこうと思う。自分語りをしつつ『大学院 中退 就職』等々大学院在学時代に検索しまくっていた当時の自分みたいな人間のために、もしなったら嬉しいなという動機である。もしかしたら特定回避の為に少し事実とは異なる情報を入れているかもしれない。とは書いておく。

 

まず大学院を中退しようかと悩む学生は多い。実際に大学院生の約8%は何かしらの事情で中退している。

悩んでる学生はだいたい『大学院 中退』みたいなことを調べ、事前に

 

note.com

issyu39.com

 

https://www.pipipi-woman.work/entry/2018/12/23/120223

 

https://blog.riywo.com/2009/02/27/120733/

 

http://blog.livedoor.jp/ronka/archives/54624617.html

 

のようなブログを読んでいるだろう。その前提でこの記事では話をすすめる。

結論から言うと他のブログでも言われているように『大学院を辞めることは褒められることではない』ということは理解した上で、自分は『本当に大学院がキツイのならば辞めてしまっても良いのではないか』と考える。

 

自己紹介

前提条件として私は偏差値55程度の国立大学院に就職予備校として進学した人間、勉強意欲がないので本来大学院に進学してはいけない人間だ。専攻は情報学である。その大学院を2020年4月に中退し、今(2020年6月9日現在)は就活も一通り落ち着いて21年4月までは特に予定の無い、語学の勉強しながら生きていくお金を稼ぐためにUberEatsの配達員でも始めようかと考えているカスニートである。大学院には2018年4月に入学しているのだが、1年の休学期間を挟んでいるため、時系列にするならば

 

2018年4月 大学院前期課程入学

2018年10月 - 2019年9月 休学

2019年10月 復学

2020年4月 大学院前期課程中途退学

 

となる。年的に2年経ってるが、M2になる直前に退学していると考えれば分かりやすいかもしれない。

 

休学中に考えていたことは以前の記事に書いてある。今あらためて自分はこんなことを考えていたんだなと改めて思い出されられた。

 

https://yuri-cms.hatenablog.com/entry/2019/01/30/002127

 

 

中退検討理由

大学院を中退しようと考えた理由として自分は

 

1. 長過ぎるゼミの拘束時間

2. 研究意義の喪失

があった。どちらも文面通りである。

 

1について: 自分の所属していた研究室は2つの研究室での合同ゼミを週2で行っていた。進捗報告の頻度は隔週で合計人数は30人程度だっただろう。ゼミであるが、30人も人間がいると1回のゼミで進捗報告をする人間は単純計算で7.5人、1回の進捗発表会に4-5時間は優に拘束される。自分の興味ある分野だったら耐えられる(≒楽しめる)のだろうが、2研究室合同ということもあり各々の研究テーマは多岐にわたり、半分以上は詳しい研究内容/進捗内容を理解できない。ここで優秀な/意欲の高い学生であれば自分から自分の研究テーマ外のことについて貪欲に調べ、知識を自分の血に肉にとできるのであろうが、私はそのタイプの大学院生ではなく、あくまで大学院を就活予備校として考え進学したカス学生だったため、週に10時間ほど拘束される、興味のない研究の進捗発表を聞く時間は地獄であった。

 

 

2について: 研究意義を感じなくなった。自分のやってきた研究は結局はトレードオフの粗探しをしているだけで既存のものと比べて『完全に良いもの』を作ることがいかに難しいかを論文を漁れば漁るほど感じた。良いものを作れないのに自分の研究は意味があるのか、疑問に感じた。もともと勉強意欲が無いとは上で書いたが、研究テーマ自体は嫌いでは無かったし、それなりの時間をかけて研究し、卒業することは可能だと考えていたが、それでも何の為にもならないことに労力を割くことは苦であると感じた。

 

 

 研究テーマをガラッとに変えようにも時は修士1年の冬、1年と+αで修士が取れるほどの修論をそこそこに厳しいこの研究室で書きあげることは可能かどうか、1の理由と合わせ、自分は残りの修士の1年間を鬱病にならずに研究し通し、卒業できるのかどうか。また中退した場合既卒として就活市場で就活することのデメリットがどのようであるか検討した上で、自分は大学院を中退する決断をした。

 

 

大学院中退をした自分の就職活動

自分の場合は中退を決意した2020年1月から就活を始め、内定を貰うまでかなりの時間を要したが、結果的に2020年5月に2社から内定を頂き、その中で割と待遇の良い中堅SI企業に21年4月からお世話になる予定である。

 

上に上げたブログの2つ目なんかは2週間で内定が出た、といったような記事だが、平凡的な人間ではそうはいかないんだな。ということを改めて思い知った。

なので『中退者でも意外と内定出るんだ!じゃあ中退しちゃお!』といった軽い気持ちで中退することはおすすめしない。優秀な人間と自分を重ねてはいけない。

 

 

大学院を中退を悩んでる人の為の、大学院中退生の就職活動

正直、意外となんとかなる。といった感想を持った。ただこれは『業界最大手がいい!』『絶対東証一部大企業がいい!』といった人間には当てはまらず、そのようなことを考える人間は苦しくても耐え、大学院で研究を続けたほうが良いと考える。

当然であるが多くの場合企業は新卒を好む。また大企業においては大学内の説明会に参加しないとまず選考に参加する人権が無い企業等も多く(NT○データ等)、それらの説明会に参加できないのは大きなデメリットだ。更に持論だが大企業の場合説明会もそうだが『見えない採用基準』が多いんじゃないかと考えており、既卒3年以内可と書かれていても実は不可であったりすることも考えられる。大学院を中退した場合でも大企業への就職を目指すのは可能だが、大手のみに絞って就活をすすめることはリスクが結構あるのではないか、と自分は考える。

 

そうではなく『最大手とかはいいから世の中の平均的な生活をしたいな』と考えている大学院中退を悩んでいる人間は、割と中退してもいいんじゃないかと自分は思う。恐らく多くの人が思っているほどは、既卒3年以内の就活は絶望的ではない。

 

今は就職活動を進めていく上で逆求人などのアプリケーションも多く、そのようなアプリを使うと『大学院を中退した(中退予定の)学生なんだ』『それでもこの経歴、能力ならウチに来てほしいな』といった理解のある企業からメッセージが来るので、比較的ラクにすすめることも可能である。結果的には自分が行くところはリクナビ/マイナビ経由の自由応募だったので関係ないが。

 

『大学院中退者(中退予定者)に本当にスカウトなんてくるの?』とは思うだろうが、自分の場合はIT系で所謂5ch就職偏差値60-50くらいのところからはありがたいことに幾つもオファーを頂いた。具体例を挙げるなら某東京の電力会社のSI子会社や、某神戸の製鉄会社のSI子会社、某築地の新聞社レベルだ。

その中ではいくつかの企業のオファーを断り、いくつかの企業に対し普通に面接を行い、結果普通に自分がカスなせいで落ちたが、きっと自分より優秀でしっかりとしている学生はそれらの企業からオファーを貰い、面接をこなし、内定を得ることも可能であるだろう。逆求人の中でも特にOfferboxの使用は普通の就活生も勿論だが、既卒者として就活をする人間にも強くおすすめする。

 

また大学院中退という決断をし就職活動をする上で、在籍している学生より有利に立てるのは点として『時間の余裕がある』というものがある。多くの理系の院生は研究と両立した上で就職活動をするため、就職活動に割ける時間が短い。その点中退した場合は院生と比べ多くエントリーでき、面接の機会などは増えるため他と比べ有利をとれる。自分の就活なんかは企業研究が億劫だったこともあり(カス人間)正直乱れ打ちをした節があり、これの恩恵を強く感じた。

 

また普通にマイナビ/リクナビ上からエントリーする上で留意したい点が『既卒者の募集にも種類がある』という点である。これは中退後気付いた点で割と辛かった点でもあるのだが、『既卒者歓迎』の条件の中にも複数あり、具体的に『大学及び大学院卒業見込み者、及び2020年3月に卒業された方』『大学及び大学院卒業見込み者、及び2019年3月-2020年3月に卒業された方』『大学及び大学院卒業見込み者、及び2018年3月-2020年3月に卒業された方』と様々である。

要は既卒○年以内オッケーという話なのだが、既卒者歓迎という条件の5割以上が『既卒1年以内ならオッケー』に当たる。逆によく言われる既卒3年以内新卒相当うんちゃらと呼ばれるような採用をしている企業は存外に少ない。自分のような既卒3年以内にギリ入っているような人間は既卒1年以内の既卒募集と比べると少ないことは気をつけたし。(それでも求人は数多くあり、普通程度の企業に就職する分には問題ないと感じる)

 

 

面接で『なんで大学院中退するの?』と聞かれたら

大学院の中退を検討している人間が悩んでいる理由を馬鹿正直に人事に言って、事情を理解してくれるかは怪しい。それで不審に思われるくらいなら金銭面の事情で押し通した方が良い。経験上多くの場合プライバシーのこともあるから深くは聞いては来ないと考えられる。自分は金銭面の事情で実際にずっとアルバイトを行っていたが、そうでない学生もアルバイト経験があるなら金銭面を工面するために在学中ずっとしていた設定にすると理由付け上非常に都合がいいし、無いなら新しくアルバイト1ヶ月やって、在学中ずっとしていた設定にしていいと考える。

 

自身の中退理由がもっともなものであり、簡単な説明で誤解なく面接官に伝わるような場合は上記のように答えなくて良いだろう。

 

面接で『中退して4月まで何するの?』と聞かれたら

 金銭面をアルバイトで工面しつつボランティアとか適当言っとけばいいのではないだろうか。自分は生計のためのアルバイトを継続しつつ語学の勉強と伝えていた。実際これは自分が本当にしたいこと/しなくてはいけないことなので相違は無いが、『必要性のあるもの+自分の興味』という行動は矛盾なく、自分の人間性をアピールできていたのではないかと過去を振り返ると思う。

 

 

大学院を中退する時期ごとの対応、休学の検討

大学院の中退を検討するにあたって、その時にすぐ就職活動が始められるのかどうか(1月-6月)、それが難しいのか(それ以外)どうかでどのように対処すればよいか変わってくると考える。

すぐに就職活動が可能ならば、持論だがすぐ中退して就職活動を始めてしまって良いと考える。特に既卒1年以内ならば本当に新卒と同様の対応をとっている企業が多く、辞めてしまって問題無いと考える。

そうでない場合だが、休学申請を行い、他の学生が時間の都合上できないことをして何かしらのスキルをつければその後の就職活動は問題ないんじゃないかと考える。自分は休学期間中にバイトして自費でフィリピンに3ヶ月の語学留学に行って英語力を高めるといった選択を取ったが、別に英語じゃなくとも有り体だがプログラミング言語覚えゲームやECサイトを作るようなことも良いだろうと考える。要は他の学生がやってないことに興味を持ち、それに対してなにか結果が残せればそれで良いのではないだろうか。

 

自分でなにか行動を起こすのが難しいなと考え、困ったのならフィリピンに行って雑にTOEIC200~300点あげよう。語学留学するにあたって給付型の奨学金も調べればあるし、YoutubeやBlog等で講義の様子や学校の様子を共有すれば授業料無料などやっているところも多い。また日系の語学学校ならば多くの場合日本人のインターンを募集しているので、事務仕事をする分授業料タダで英語を学べたりする。要サーチ。

自分を例に出すようであれだが、雑にエピソードになるのでおすすめである。普通に楽しいし。

 

 

まとめ

大学院の中退を悩んでいる人間の中でも、中退をして大丈夫な人間、駄目な人間2種類に分けられるのではないかと思う。

簡単に箇条書きにすると

 

大学院を中退してもいい人間

  • 大企業に拘りが無い人
  • 既卒3年以内の人(既卒1年以内なら特に)
  • 本当に大学院での生活がキツイ人
  • 就活までに休学中になにかエピソードが作れる人

 

大学院を中退しちゃ駄目な人間

  • 大企業絶対主義な人
  • 中退すると既卒3年以上になってしまう人(既卒3年以上可の企業は新卒の就活市場において本当に無い。所謂既卒専門のエージェントを使わないと就職ができない)
  • ちょっと大学院キツイなあくらいの人
  • 就活までにただニートしちゃう人

 

 

となると思う。大学院前期課程の中退は勿論褒められたことでは無いし、可能ならばきちんと2年で卒業するのが望ましい。しかし大学院での生活は研究室に本当に依存する。自分はかなりキツイ部類の研究室で、本当に駄目になってしまった(≒将来的に駄目になってしまうのではないかと考えた)ので中退をした。今は結果的に中退の選択は悪くなかったのかなと考えている。退学の意思を教授に伝えた後には友達にラーメンを奢って貰い、将来の不安や様々な要因から涙と一緒に麺を啜っていたが、今は懐かしい。

また10年後20年後『ああ。修士を取っておいたほうが良かったな』と考えることも今後無いと(今は)思う。今大学院の中退を迷っていて、精神が本当にキツイ人、大学院から逃げても自分はいいと思う。まあ自分にそう言い聞かせるために脳がそういう思考にしている節もあるんだろうが。

 

数少ない大学院中退生の就活記事として参考になれば幸いです。推敲不足の駄文失礼。

 

以上。